アズキの履歴書(2/2)
2009/02/28『アズキの履歴書(1/2)』の続き。
こうしてユキちゃんのお導きでもって、従姉妹の拾った子猫はウチの家族の一員となりました。
拾った時は生後2ヶ月くらいだったでしょうか。
人間に慣れているところを見ると、この子もまた捨てられたか迷子だったようです。
名前はストックしておいたアイディアから私がアズキと名づけました。
いつ猫さんが増えるかわからないので、常日頃いい感じの名前があると脳内に書き留めておくのです。
肉球も真っ黒いし、アズキ(小豆)っぽくていいかな~と。
今じゃ立派に育ってアズキ(小豆)というよりダイズ(大豆)って感じですけどネ
アズキ、干物になりそこねる
さて、アズキちゃんがウチにきて数日後、
件の従姉妹から電話がありました。
この前はゴメンなさいね
そちらもたくさん猫がいることだし、
やっぱりこちらで引き取ろうと思うの
えっ?
引き取るってどこで飼うの?
そっちは猫の苦手な人もいるから
飼っちゃいけないんじゃなかった?
うん、そうなんだけど、
屋上で飼うから
お、屋上!?
大丈夫よ
屋上って言っても日陰だし
そんな大丈夫なわけないよ!
いくら日陰だからって、
真夏の沖縄で日陰でさえコンクリートが何度あるか!
えー、そうかなあ
とにかくアズキちゃんはもうお父さんがすっかり気に入ってるし、
ウチとしても迷惑とも思ってないよ
なによりもうすっかりこっちに慣れているからさ
このままウチで飼うよ
だから心配しなくても大丈夫だから
そんなやり取りがあって電話を切りました。
従姉妹よ・・・。
あなたがアズキちゃんを拾った優しさには感謝する。
でもね、あまりにも考えが安易すぎるよ
だってね、あなた。
真夏の一番暑いときに自分で屋上で過ごしてごらんなさいよ。
自由に外を移動できる野良猫なら自分で涼しい場所を探して、
よその家の庭や公園の芝生など、最適な場所を見つけることができるでしょう。
でもどこにも移動できないコンクリートの屋上というのは、
日陰云々以前に、それ以上の選択肢が無いのですよ。
言ってみれば、まだ自由に動き回れる野良猫のほうが、
選択肢が多い環境にいるので、
猫自身でその時々にふさわしい最適な選択肢を選べるわけです。
これは従姉妹に限らず、
人間の想像力の欠落が問題なのだと私は思います。
実際にその立場になるまで何も考え及ぶことが無いというのは、
知らず知らずのうちに人や動物を傷つけているかもしれない。
人間関係においても然り、
ましてや口の聞けない動物に対しては・・・。
優しさだけでは動物を飼うことなんてできない。
飼い主にとっては常識を持ち合わせること以上に、
想像力こそ必要なのではないか。
アズキがウチに来た頃は、そんなことを思った日々でした。
(あら、めずらしく真面目に語っちまった)
なんのかんので、
屋上で干物になりそこねたアズキさんであります。
前の記事→2009年02月28日『
アズキの履歴書(1/2)』
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