猫キャバ！

錬金術は物質を理解・分解・再構築する科学なり。
されど万能の技にはあらず。
無から有を生ずること能（あた）はず。
何かを得ようと欲すれば必ず同等の対価を支払うものなり。
これすなわち錬金術の基本、等価交換なり。
錬金術師に禁忌（きんき）あり。其（そ）は人体錬成なり。
これ何人（なんぴと）とも犯すことなかれ。

物語開始後、兄弟の初のお手柄となった事件である。
レト教の背後にもご注目。死を恐れぬ信者はただ単にコーネロの野望の道具に
過ぎないわけではない。

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第03話 邪教の街

セントラルより東部の街リオールに来たエドとアル。 この街に来た目的は、レト教の教祖コーネロが持っているかもしれない賢者の石だ。 太陽神レトの代理人と称するコーネロは、「生ける者には永遠を、死せるものには復活を」と説き、その証拠に奇跡の技を披露するという。 広場で一輪の小さな生花から巨大な金属製の花を生成するコーネロ。 それを見ていた兄弟は、錬成反応からそれが明らかに錬金術であることを確信する。 しかしある疑問が残る。質量１の物からは質量１の物しかできない。 つまりコーネロの錬金術は等価交換を無視しているわけだ。その上、植物を鉱物に変えてもいる。 よく見るとコーネルの指には小さな赤い石の指輪がはまっている。 もしやあれが賢者の石？ 兄弟はさっそくコーネロに面会を求めるのだった。 国家錬金術師であるエドワード・エルリックが面会を求めてきたのを知ったコーネロは、兄弟を亡き者にしようと企てる。 事故で死んだ恋人の復活を願うロゼに「銃で撃て」と命令し、さらに錬金術で生み出した合成獣（キメラ）を投入する。 合成獣をエドに倒されると自身の腕を機銃に錬成し、執拗に兄弟を狙う。 教祖の部屋に先回りしていたエドのもとにコーネロが追いかけてくる。 そこで明らかになるコーネロの野望。 コーネロは賢者の石を使って奇跡の技を披露し、死せるものには復活をと説いて信者を増やし、教主のためなら死をも恐れぬ最強の軍団を作り上げようとしていた。 そしてその先にあるのは国の支配。手始めにリオールの街でレト教を興し、着々と人心を掌握しているところだったのだ。 しかしその声はエドが準備していたマイクを通じ、アルが教会の鐘を拡声器として、街中に流していた。 怒り狂ったコーネロは賢者の石を使って自分自身を強力な肉体に錬成。 エドに襲い掛かるも圧倒的な力の差に退却を余儀なくされた。 教祖コーネロをエドに倒され、生きる希望を失ったロゼ。 死んだ恋人の復活をひたすら願う彼女にとって、コーネロと賢者の石は必要不可欠な存在だったのだ。 ロゼ「これからあたしは何にすがって生きていけばいいのよ！」 エド「立って歩け。前へ進め。あんたには立派な足がついているじゃないか」 この後、コーネロは賢者の石をもたらしてくれた者に殺され、レト教は壊滅する。

みどころ

・錬金術を知らない？
錬金術大国アメストリスにありながら、
リオールという街はあまり錬金術に馴染みが無いらしい。
その特異な土地柄ゆえか、錬金術を奇跡の技とうそぶくコーネロは
まんまと人心を掌握できたようだ。

・エルリック兄弟の面会と聞いてうろたえるコーネロ
国家錬金術師とは国からのお墨付きをもらった言わばエリート中のエリートである。
しかも一応は軍属であるため、軍の作戦や捜査の要員として動くことも多々ある。
エルリック兄弟に面会を求められたコーネロは、エドが国家錬金術師と知って、
自身の野望が軍に気づかれたと思い、軍の手先であるエドを抹殺しようと考えた。

・コーネロの賢者の石
完全なる物質のはずの賢者の石が壊れてしまったことから、
エドはそれがパチモン（偽物）だったと解釈する。
これは出来損なった程度の低いＢ級品であって、
一定の効果をもたらしていることから偽物だったというわけではないと思う。
品質が保てずに安定していない不完全な物である。
コーネロ程度に一級品の上物を渡すわけにはいかなかったのであろう。

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